国際宅配・税関を装う詐欺の見分け方|「関税未払い」SMSの罠

この記事のまとめ
「国際郵便で関税が未払いです」「DHL からの重要なお知らせ」――こうした国際宅配・税関装いのSMS・メールは、ほぼ全てがフィッシング詐欺。手口と対処法を解説します。
「国際郵便で関税の未払いがあります、下記から支払いをお願いします」「DHL からの重要なお知らせ:荷物の保管期限が切れます」――こうした国際宅配・税関装いの SMS やメールは、ほぼ100%がフィッシング詐欺です。
越境 EC(海外通販)の普及で被害が急増しており、本物の通知と紛らわしいケースもあります。本記事では、典型的な手口、本物との見分け方、対処法を解説します。
こんな連絡が来たら要注意(実例3つ)
実例1:税関未払い通知 SMS
【日本郵便国際】お客様の国際郵便について、関税の未払いがあります。下記URLからお支払いください。 https://japanpost-customs.xxx.com/
実例2:DHL 保管期限通知
【DHL】お客様の荷物は当社拠点で保管中です。配達情報の確認と関税の支払いが必要です。 https://dhl-delivery.xxx.net/
実例3:FedEx 配送停止通知
件名:FedEx 配送停止のお知らせ 本文:FedEx は重要書類が不足しているため、配送を停止しています。下記から書類提出をお願いします。 https://fedex-document.xxx.click/
これらはすべて典型的な国際宅配装いフィッシング詐欺です。本物の DHL・FedEx・日本郵便国際課が、SMS で外部 URL に誘導することはほぼありません。
国際宅配装い詐欺の典型的な手口
詐欺グループは、おもに3つのパターンで国際宅配装い詐欺を仕掛けてきます。
パターン1:偽税関サイトでカード情報窃取
「関税未払い」と称した偽サイトに誘導し、関税名目で少額(数千円)の支払いをさせます。決済画面で入力したクレジットカード情報が盗まれ、その後不正利用されます。
パターン2:偽配送状況サイトで個人情報窃取
「配送状況確認」「配達日時変更」と称した偽サイトで、氏名・住所・電話番号・メールアドレスを入力させます。これらの情報は他の詐欺の標的リストに使われます。
パターン3:不正アプリのインストール
「DHL アプリで配達確認」と称して Android 端末向けの偽アプリ(.apk ファイル)をインストールさせます。アプリは個人情報を抜き取り、勝手に詐欺 SMS を電話帳の連絡先に送ります。
なぜ騙されてしまうのか
国際宅配装い詐欺に多くの人が引っかかってしまうのは、3つの心理的な仕組みが重なるためです。
ひとつめは越境 EC の利用増加。Amazon、AliExpress、SHEIN など海外サイトでの購入経験がある人は、「海外からの荷物が来ているかも」と思いやすいです。
ふたつめは制度への不慣れ。関税制度や国際宅配のプロセスは複雑で、「関税が未払い」と言われると「そういうものかも」と思って疑いません。
みっつめは緊急性。「保管期限が切れる」「配達停止」と書かれると、急いで対応してしまいます。
危険サイン7つ(保存推奨)
以下に1つでも当てはまれば、フィッシング詐欺の可能性が極めて高いです。
- SMS・メールに URL が含まれている(DHL・FedEx 公式は通常含まない)
- URL のドメインが公式(dhl.com、fedex.com、japanpost.jp 等)ではない
- URL が短縮されている(bit.ly、tinyurl など)
- 「関税」「保管料」「手数料」をクレジットカードで支払うよう求められる
- アプリ(.apk ファイル)のインストールを求められる
- 日本語が不自然(翻訳調、誤字)
- 海外通販を最近利用していないのに通知が来る
本物の DHL・FedEx・日本郵便は、SMS で関税支払い URL を直接送ることはほぼありません。
本物の国際宅配と詐欺の見分け方
本物の国際宅配・税関手続きは、必ず以下のような形式で連絡が来ます。
ひとつめ、配送会社の公式 SMS や追跡ページ。DHL の場合は dhl.com ドメイン、FedEx の場合は fedex.com ドメインの公式追跡ページから確認します。
ふたつめ、関税は基本的に「税関に直接支払い」または「配送業者経由」。多くの場合、配達時に配達員に直接支払うか、再配達依頼時に通知されます。SMS で「先に関税を払って」と要求されることはほぼありません。
みっつめ、追跡番号の照合。受け取った SMS の追跡番号を、配送会社の公式追跡ページに入力すれば、本物の荷物かどうかすぐ確認できます。番号が無効なら詐欺確定です。
「海外通販していないのに国際宅配通知が来た」「URL から関税支払いを要求された」は、即詐欺と判断してください。
もし被害にあったら
「URL をタップしてしまった」「カード情報を入力してしまった」――そんなときは、被害最小化のための初動が重要です。
即座にすべきこと
- クレジットカード会社に連絡(カード停止・チャージバック)
- 警察相談ダイヤル #9110
- 消費者ホットライン 188
アプリをインストールしてしまった場合
すぐに該当アプリをアンインストール。端末を機内モードにして通信を遮断し、重要なパスワード(Apple ID、Google アカウント、銀行など)を全て変更。端末の初期化も検討してください。
個人情報を入力してしまった場合
他の詐欺の標的になる可能性が高まります。怪しい SMS・電話・メールに警戒し、重要なアカウントのパスワード変更と二段階認証を有効化します。
予防のためにできる3つのこと
ひとつめ、SMS・メールの URL は絶対にタップしない。海外通販の追跡は、購入したサイト(Amazon、AliExpress 等)のマイページから確認するのが安全です。
ふたつめ、追跡番号で本物確認。SMS で来た追跡番号を、配送会社の公式追跡ページ(dhl.com/jp、fedex.com/jp、trackings.post.japanpost.jp)に直接入力して確認します。
みっつめ、関税は配達時または再配達依頼時に支払うのが基本。「先に支払う」と言われたら詐欺の可能性が高いです。
「これって詐欺?」で30秒チェック
実際に怪しい連絡があったら、無料の判定ツールで確認できます。
- 選択式で30秒チェック
- スクショアップロードで詳細判定
- 完全無料・登録不要
困ったときの相談窓口
- 警察相談ダイヤル #9110(24時間・相談無料)
- 消費者ホットライン 188(最寄りの消費生活センターへ)
- 税関相談窓口(最寄りの税関に問い合わせ)
緊急時は 110番(警察)または最寄りの警察署へ。
参考情報・公的情報源
本記事は以下の公的機関・公式情報源を参考に作成しています。最新情報や詳細は各機関の公式ページをご確認ください。
編集部
警察庁・国民生活センターの公表情報をもとに、最新の詐欺手口を発信しています。


