「◯月ご請求額のお知らせ」メールは詐欺かも|イオン・セゾン・りそなを装う偽の請求通知の見分け方

この記事のまとめ
「8月ご請求額のお知らせ」「8月お支払金額のお知らせ」など、カード会社の毎月の請求通知をそっくり複製した偽メールが確認されています。本物とほぼ同じ文面でリンク先だけが偽サイトという、最も見分けにくい型の手口と対処法を解説します。
実際に確認されている偽メール
迷惑メール相談センターで確認された件名です。
8月ご請求額のお知らせ(イオンカードを装う/2026年8月6日)
8月お支払金額のお知らせ(セゾンカードを装う/2026年8月7日・13日)
UCカード8月お支払金額のお知らせ(2026年8月14日)
【MyJCB】ご請求金額確定のお知らせ(2026年8月14日)
8月お支払い日のご案内(三井住友カードを装う/2026年8月14日)
りそなカード 8月分ご請求金額のお知らせ(2026年8月6日)
お支払い金額のお知らせ(三井住友カードを装う/2026年7月31日・8月7日)
「UCカード9月お支払金額のお知らせ」(2026年9月1日・9月4日に注意喚起)
「9月ご請求額のお知らせ」(イオンカード / 2026年9月3日に注意喚起)
「9月お支払金額のお知らせ」(セゾンカード / 2026年9月1日に注意喚起)
「UCカード9月お支払金額のお知らせ」
「9月ご請求額のお知らせ」(イオンカード)
「9月お支払金額のお知らせ」(セゾンカード)
この型は「◯月」の数字を差し替えるだけで毎月使い回せるため、毎月上旬に繰り返し送られてきます。 7月には「7月ご請求額のお知らせ」が同様に確認されています。
引落日の直前に集中する
2026年8月は、引落日(8月18日)の直前にあたる8月13日〜14日に、4社分が集中して確認されました。
8月お支払金額のお知らせ(セゾンカードを装う/8月13日)
UCカード8月お支払金額のお知らせ(8月14日)
【MyJCB】ご請求金額確定のお知らせ(8月14日)
8月お支払い日のご案内(三井住友カードを装う/8月14日)
いずれの本文も、引落日と口座準備期日を正確に記載しています。
【お支払日】2026年8月18日(火) 【口座へのご準備期日】2026年8月17日(月) ※土日祝日は金融機関が休業となるため、前営業日までにご準備をお願いいたします。 (MyJCBを装う偽メールより)
つまり詐欺グループは、カード会社の実際の引落日カレンダーに合わせて配信しているわけです。「ちょうど請求の時期だ」というタイミングで届くため、本物と信じやすくなります。
三井住友カードを装う版では「お支払い日8月26日(月)」と、実際の同社の引落日に合わせた日付が使われていました。UCカードを装う版に至っては、「毎月15日20:00以降にアットユーネットに新規ご登録いただいた場合…」という本物のメールにしかない細かい但し書きまで完全に複製しています。
毎月中旬、引落日の数日前は特に警戒してください。 逆に言えば、この時期に届く請求通知こそ、メールのリンクではなく公式アプリで確認する習慣が効きます。
2026年9月も同じ型が戻ってきました
予告どおり、9月にも「◯月」を差し替えただけの同じ型が確認されています。
9月ご請求額のお知らせ(イオンカードを装う/2026年9月9日)
9月分のお支払い金額が確定しました(りそなカードを装う/2026年9月9日)
【楽天カード】カードご請求金額のご案内(2026年9月7日)
お支払い日のご案内(三井住友カードを装う/2026年9月8日)
8月版と比べてみてください。 イオンカードは「8月ご請求額のお知らせ」→「9月ご請求額のお知らせ」で、数字が1つ変わっただけです。三井住友カードに至っては、8月版が「8月お支払い日のご案内」だったのに対し、9月版は月の表記すら外して「お支払い日のご案内」になりました。月をまたいでも使い回せるように、可変部分をなくしてきたということです。
りそなカードを装う版の本文は、次のように書かれていました。
2026年9月15日(火曜日)支払金額のお知らせ/2026年9月請求金額確定/・利用カード:りそなカード(VISA)・支払い日:2026年09月15日 ※請求金額の確定前にキャンセルされたり、お支払いいただくことにより、請求金額が0円となった方にも、ご利用内容をご確認いただくためにお送りしております。
この「請求金額が0円の方にも送っています」という但し書きは、本物のカード会社のメールに実際にある文言です。心当たりがなくても「自分にも届く理由がある」と思わせる効果があり、そこまで複製されています。
さらに、この偽メールは請求案内で終わらず「お支払い口座が未登録です」と続けて口座登録を促し、「請求明細発行手数料198円→0円」「コンビニ支払手数料 最大550円→0円」というお得情報で口座情報の入力に誘導する構成になっていました。請求通知型に「口座を登録すると得をします」が付いていたら、その一点だけでも警戒する理由になります。
「UCカード◯月お支払金額のお知らせ」は、9月だけで6回来ています
この記事で扱う型のなかで、いま最も繰り返し送られているのがこれです。
UCカード9月お支払金額のお知らせ
2026年9月1日・4日・10日・14日・15日・18日――9月だけで6回、同じ件名で配信が確認されています。
そして本文は、本物との区別がほとんどつきません。
【対象カード】UCカード 【お支払日】2026年9月25日(金) 【口座へのご準備期日】2026年9月24日(木) ※当月15日時点の予定額です。ご請求金額は変更になる場合がございます。 ■最近アットユーネットに新規ご登録いただいた方へのお知らせ 毎月15日20:00以降にアットユーネットに新規ご登録いただいた場合、翌月お引落分のご請求があった場合でもアットユーネットからご利用明細をご覧いただけませんので、あらかじめご了承ください。 ※ユーシーカード、ユーシーカードグループ、ユーシー受託先が発行する会員様にはクレディセゾンが業務受託を行い配信しています。
「クレディセゾンが業務受託」という実際の運営体制まで書かれています。本物のメールを丸ごと複製して、リンク先だけ差し替えたとみられます。
決定的な手がかり:日付を1か所だけ直し忘れています
その精巧な本文に、1か所だけ穴があります。
※お支払金額の変更は 2026年8月24日(月) 昼12:00までにお願いします。
9月分の請求案内なのに、変更期限が「8月24日」になっています。
他の日付は正しく更新されています。
| 項目 | 記載 | 判定 |
|---|---|---|
| お支払日 | 2026年9月25日(金) | 正しい |
| 口座へのご準備期日 | 2026年9月24日(木) | 正しい |
| お支払金額の変更期限 | 2026年8月24日(月) | 前月のまま |
3か所のうち2か所は直して、1か所だけ直し忘れた。 曜日まで合っているので、8月版をそのまま使い回した痕跡です。
支払日が9月25日なのに、金額変更の締切が1か月も前の8月24日――時系列として成立していません。
請求通知が届いたら、書かれている日付を並べて読んでみてください。 前後関係がおかしければ、それだけで偽物と分かります。本文がどれだけ本物そっくりでも、この確認はできます。
「アットユーネット ログイン通知設定変更のお知らせ」は、本文が3行しかありません
同じUCカードを装う型で、まったく逆のつくりのものも確認されています。
アットユーネット ログイン通知設定変更のお知らせ
(2026年9月17日・9月14日)
本文はこれだけです。
アットユーネットをご利用いただきありがとうございます。 ログイン通知設定の変更を承りました。 以下をご確認ください。
設定を変更した覚えがないのに「承りました」と言われる。 「誰かが勝手に触ったのでは」と思わせて、リンクを踏ませる形です。
そして本文が3行しかありません。 情報を書かなければ、事実と食い違う余地もありません。前述の「日付の直し忘れ」のような穴が生まれないのです。
精巧に作り込む型と、何も書かない型。どちらも同じブランドから同じ週に届いています。 「文面の出来」で判断できないのは、このためです。
身に覚えのない「変更を承りました」「受付完了」が届いたときは、メールのリンクではなく、アットユーネットに自分でログインして設定履歴を見てください。
なぜ見分けにくいのか
失効型の偽メール(「ポイントが失効します」など)は、急かす表現や不自然な日本語で気づけることがあります。しかし請求通知型は違います。
偽メールの本文には、本物とほぼ同じ情報が並びます。
■お支払い情報/ご利用カード:イオンカードセレクト/お支払日:2026年8月31日 口座残高のご確認・ご入金は、お支払日の前営業日までにお願いいたします。 ※引落口座未設定の場合、月末頃にコンビニ振込用紙を発送します。
さらに「Web明細(環境宣言)にご登録のお客さまにお送りしています」「iPhone版/Android版アプリはこちら」といった、本物のメールにしかなさそうな細かい案内まで再現されています。
つまり、文面を読んで違和感を探す方法では見抜けません。 実際、本物の請求通知も毎月同じ時期に届くため、「いつものメールだ」と思ってリンクをタップしてしまいます。
唯一確実な見分け方:リンクを踏まないこと
この型に対しては、文面の判定をあきらめるのが正解です。代わりに、次のルールを固定してください。
請求額の確認は、メールのリンクからではなく、必ずカード会社の公式アプリか、自分でブックマークした公式サイトから行う。
イオンカードなら「イオンウォレット」、セゾンなら「セゾンPortal」、三井住友カードなら「Vpass」というように、各社が公式アプリを提供しています。アプリを開けば同じ請求額が確認でき、それが本物です。
このルールなら、メールが本物か偽物かを判定する必要すらなくなります。 見分けにくい手口ほど、判定ではなく行動のルールで防ぐのが確実です。
それでも確認したいときのチェック点
- 送信元アドレスが、カード会社の公式ドメインか(
aeon.co.jp、saisoncard.co.jp、smbc-card.comなど) - リンクにマウスを乗せる・長押しして、実際のURLが公式ドメインか
- 「請求額を確認するにはログインが必要」としてカード番号やセキュリティコードまで求められていないか(本物はカード番号の再入力を求めません)
- 身に覚えのないカード会社名で届いていないか(契約していない会社からの請求通知は明確に偽物)
もしログインしてしまったら
会員サイトのパスワードを公式サイトからすぐに変更し、使い回している他サービスも変更します。カード番号やセキュリティコードを入力した場合は、カード裏面または公式サイトの番号からカード会社に連絡し、カードの利用停止・再発行を依頼してください。
あわせて利用明細を確認し、身に覚えのない請求があれば申告します。カードの不正利用は、早く申告すれば補償される場合が多いです。不安なときは、警察相談ダイヤル:#9110、消費者ホットライン 188 へ。
「これって詐欺?」で30秒チェック
- 選択式で30秒チェック
- スクショアップロードで詳細判定
- 完全無料・登録不要
困ったときの相談窓口
- 警察相談ダイヤル:#9110(平日8:30〜17:15・通話料有料)
- 消費者ホットライン 188(最寄りの消費生活センターへ)
- カード会社の公式サポート窓口(カード裏面の番号へ)
進行中の被害・緊急時は 110番(警察)へ。
参考情報・公的情報源
編集部
警察庁・国民生活センターの公表情報をもとに、最新の詐欺手口を発信しています。


